Ryusuke Nomoto

[読書] 心理的安全性のつくりかた

「心理的安全性のつくりかた」を読んだので、読書感想文を書きます 🙋‍♂️

内容

チームの心理的安全性

  • 心理的安全性とは
    • チーム内で対人リスクを取れる状態
  • 対人リスクの4つのカテゴリー
    • 無知だと思われたくない→必要なことでも質問をせず相談しない
    • 無能だと思われたくない→ミスを隠したり自分の考えを言わない
    • 邪魔だと思われたくない→必要でも助けを求めず不十分な仕事でも妥協する
    • 否定的だと思われたくない→議論をせず率直に意見を言わない
  • 日本版心理的安全性の4つの因子
    • 話やすさ→意見を言える、問題やリスクを報告できる、わからないことを質問できる
    • 助け合い→トラブル発生時に協力しあえる
    • 挑戦→チャレンジを得なことだと言える、前例・実績がないものを取り入れられる
    • 新奇歓迎→強みや個性を発揮する事が歓迎されている、様々な視点を持ち込むことが歓迎されている、目立つことがチームでリスクではない
  • 心理的安全性「変革の3段階」
    • 構造・環境
      • 会社や事業の仕組み自体に起因する構造・環境要因
      • 直接のアプローチは難しいので前提と捉える
    • 関係性・カルチャー
      • 組織が背負った歴史に起因するチームとしての習慣・行動パターン
    • 行動・スキル
      • 一人一人が行動を取るかどうか、また適切なタイミング品質の行動を取れるかどうか

リーダーシップとしての心理的柔軟性

  • チームの背負った歴史が、「関係性・カルチャー」を作る
    • 例:プロジェクトを推進していた上司がいた失敗すると責任逃れを目の当たりにしたら「新規事業に関わらないでおこう」と人々は感じる
  • 「関係性・カルチャー」を変えるにはリーダーシップが必要
    • リーダーシップ4つの型
      • 取引型リーダーシップ→あめとむち
      • 変革型リーダーシップ→ビジョンと啓発
      • オーセンティックリーダーシップ→自分が歳を発揮・弱さも見せられる
      • サーバントリーダーシップ→メンバーをサポート
    • 良いリーダーはこれらの形を使い分ける
      • 心理的柔軟なリーダーシップ
  • 組織開発と科学哲学: 機能的文脈主義
    • 客観的な現実はない。私たちが「現実だ」と思っている事は全て「社会的に構成されたもの」
      • 経営者がビジョンを決めるだけでは現実にはならない。ビジョンが組織に所属する人たちに共有されて初めて現実となる
    • 真理基準: うまくいっていること
    • 目的: 事象を予測し影響を与えること
  • 機能的文脈主義に基づく心理的柔軟性
    • 正論にとらわれず役に立つことを重視
    • 予測と影響を重視
      • 影響のためには行動にフォーカスする
  • 心理的柔軟性の三要素
    • 必要な困難に直面し、変えられないものを受け入れる
      • トラブルが起きたときそれはちょうどよかったととりあえず唱える
      • 人生の全ての体験にイエスと言う
    • 大切な事に向かい変えられるものに取り組む
      • ビジョン・ミッション、目標を言語化する
      • 言語化された目標を達成する行動を諦めず継続する
    • 変えられないものと変えられるものをマインドフルに見分ける
      • 今、この瞬間に集中する
      • 自分を客観視して行動する
 

行動分析で作る心理的安全性

 
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  • きっかけ→行動→見返りのフレームワーク
    • きっかけによって行動が起き、行動の後の見返りが行動に影響を与える
    • 見返りは行動の直後に必要
  • 見返りの種類
    • 好子…行動が増える
    • 嫌子…行動が減る
  • 好子を増やして行動を強化するべき
    • 嫌子による行動のコントロールはうまくいかない
  • 話しやすさの行動分析
    • 嫌子が出現する反応はやめ、好子の出現を目指す
    • 行動の品質と歓迎したい行動自体を切り分ける
      • 報告がよくわからないからと言って「わかりやすく説明しろ」と言ってはいけない
  • 助け合いの行動分析
    • 「なぜ、どうして」は細心の注意をはらって使う
      • プレッシャーに感じやすいから
    • 代わりに「なに、どこ」を使うとうまくいくことが多い
  • 挑戦の行動分析
    • 挑戦を阻害する見返り
      • できない理由難しい理由リスクを並べる、他社事例成功事例を過剰に聞く、施策を試す段階でROI追及される、手を挙げると1人で全てやることになる、失敗したら責任問題となるかのような発言をする
    • 挑戦を促進する見返り
      • チャレンジ自体を称える、経過プロセスを見守る、結果を振り返り共に学ぶ姿勢を持つ、1連の挑戦を事例として組織内に周知する
  • 新奇歓迎の行動分析
    • 止めるべき習慣
      • 上司の意見が絶対、〇〇はこうあるべきと言う強い信念、強み弱みなどの個人差を宦官しない悪い平等主義、目的の達成よき細かいプロセスにこだわり指摘される、工夫するより言われたことをやるだけの方が評価される、イエスマンが評価される、常識で考えろと言う、理解できない時そこで対話が止まる
  • 厳しい指導は、相手との信頼関係ができていて、相手以上に相手のことを考えているときに行える
    • 指導初心者は真似しない方が良い
 

言葉で高める心理的安全性

  • 動物は実際の行動を通じて学習する。人間は言語を通じて実践しなくても学習できる
    • 言葉は人の行動に影響を与える
    • 言葉はいま、ここにない現実を作り出す
    • 言葉は、現実とシンボル(文字、音楽、映像など)を関係づける
  • ルール支配行動: 言葉によって未来の見返りを関連づける能力
    • 言われた通り行動
      • ルールに従って行動する
      • ルールを守ったことに対し見返りを感じる
        • その行動が役立ったかどうかからは見返りを得ていない
    • 確かにそうやな行動
      • 行動そのものからの見返りを感じながら行動している
    • そんな気してきた行動
      • 見返りの力を東京または減少させ行動が起きる確率を増やす減らすような言葉のルール
      • もともとプログラミングが好きなエンジニアに対し、「君の仕事は重要だ」と伝え見返りの力を上げる
  • 大切なことを言語化する

感想

心理的安全性の構築について、かなり具体的な説明がなされていてとても参考になった

「心理的安全性」という言葉自体はだいぶ一般認知を得たと思いますが、じゃあそれをどう作っていくかについては自分含め皆さん手探り状態だったのではないでしょうか。
この本ではアカデミックな理論から現場でどうすべきかの具体的な事例交え紹介されていて、まさに「心理的安全性のつくりかた」というタイトルに恥じない内容となっていました。
常に手元に置いておき、教科書的に使っていこうと思いました。
 

行動の品質と歓迎したい行動自体を分けて考える

例えば部下が報告をしてきたときにその報告内容がよくわからなければ、「わかりやすく報告してくれ」と言ってしまいがちですが、そうでなくまずは「報告してくれてありがとう」を伝えることが大切だと述べています
これは報告の内容自体は品質の低いものですが、報告してくれたと言う行動自体は歓迎すべきものだからです
個人的にはこの点ができていなかったなと感じています。自身の主張をしてくれたメンバーに対しその内容がいまいちだと感じたため、正論で返してしまったことがありました。
 

正論にとらわれず、「役に立つこと」を重視する

機能的文脈主義のこの考え方が、これまで自分が感じてはいたけどうまく言語化できていなかった部分を言語化してくれててスッキリしました。
過去の経験で、正論風なことを主張するんだけど何の問題解決にもつながらない主張をする人がいた時に、上手くコミュニケーションをとることができませんでした。次にこういう機会があったら、この機能的文脈主義の話をしてみようと思いました。
 
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