Ryusuke Nomoto

toB SaaS開発における大企業攻略の重要性について

この記事は、ベルフェイスの有志メンバーで繋ぐ 新年ベルリレー 6日目のコンテンツです。

 
最近はお仕事で大企業向けの機能開発を行なっているのですが、その経験の中で一つ自分の中で整理したことがあるので、まとめておこうと思います 💁‍♂️

プロダクト開発における機能追加とエンジニアの阿鼻叫喚

Twitterなんか眺めてると、機能追加に対するエンジニアの悲痛な叫びをたまに見かけます。
具体事例は挙げませんがよくあるのは
  • 追加要望きたけど拡張性のある設計になっておらずつらい
  • 個別カスタマイズがバンバン入るのでメンテコストがえぐい
などです。
 
ただこれ非常に難しいところで、その時点で不要な拡張性を設計に盛り込むのはYAGNIに反しますし、「この機能があれば買うんだけどなあ」とお客さんに言われているのにその要望を取り入れない判断をするのもなかなか難しいですよね。
 

toBプロダクトのサブ機能のプロダクトマネジメント

プロダクトマネジメントにおいては「顧客のBurning needsを満たせ」「あったらいいなはなくていい」と言われており、余計?な機能をつけることは一般にアンチパターンとされています。
 
ただ、toBプロダクトにおいてこの原則を無批判に受け入れるのは少し危険なのかなと感じています。
toBプロダクトの機能は大きく2つに大別されます。
プロダクトとしての価値を生むコア機能そのコア機能を顧客へ届けるためのサブ機能 です。
このサブ機能は例えば
  • アカウント管理機能
  • 申請・承認機能
などが該当します。
サブ機能はそれがあるからそのプロダクトを購入するような類のものではありませんが、企業(特に大企業)においてはセキュリティや統制の問題でこうした機能が求められます。
大企業で求められる要件は各社各業界で千差万別なため、このサブ機能で拡張性や柔軟性のない設計をしてしまうと冒頭のエンジニアの阿鼻叫喚につながってしまうのです。
 

取るべき戦略はまず大企業に売ってしまうこと

このジレンマに対応する方法はあるのでしょうか?
僕の結論としては、そのプロダクトの対象マーケットのうち1番要件が複雑な複数の企業(業界)に対してまずプロダクトを売ってしまうのが良いと思っています。
これによってプロダクト設計にそのプロダクトにとって必要十分な拡張性・柔軟性が盛り込まれます。
また、1番要件が複雑な企業というのは得てして大企業で、受注額も大きく会社の成長にも大きく寄与します。
そしてそうした大企業は業界のリーダーであることも多く、「xxさんが使ってるならうちでも使ってみようか」とオセロのように一気にそのマーケットを押さえることができます。
その際はすでにプロダクトの設計に拡張性と柔軟性が盛り込まれているため、少ない追加コストでさらなる顧客要望にも応えていくことができます。
 

言うは易し行うは難し

ただ、これを実行するのはなかなか難しいとも思っていて、これをやるには
  • 大企業への営業経験のある優秀な営業マン
  • 拡張性と柔軟性を考慮した設計のできる優秀なエンジニア
が会社の最初期に必要になります。
また、PMFしてから実際に業務で利用できるまでのリードタイムが長くなってしまいます。
大企業はプロダクトに求めるセキュリティ基準が高くなるため、「このプロダクトいいね!」となっても前述のサブ機能が揃ってなかったり求められるセキュリティ基準に達していなければプロダクトを使えなかったりします。
 
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